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事業再生実践会 水野 諭史さん~Gorai’インタビュー~

入居者紹介「Gorai’インタビュー」vol.45

事業再生実践会

水野 諭史さん

【事業再生コンサルタント(資金繰りの改善、倒産回避、損益改善

売上向上、財務管理、M&A、事業譲渡、第2会社方式など)】



会社再生に向け、経営者と共に同じ土俵で戦う。

”経営に行き詰まりを感じている”という経営者を徹底サポートし、経営難や資金繰りの苦しみから脱却するお手伝いをするのが、水野さんの仕事。

中小零細企業に対する倒産回避、資金繰り改善までの支援を強みとし、各機関との交渉、債務超過の解消、資金繰りに関するアドバイス・リスケジュールによる会社再生、不動産の保全、売上向上など、経営再建に付帯する様々なコンサルティングを行っている。

一般的なコンサルティング会社では、売上を向上させるアドバイスや資料作成などはしても、アドバイス中心の後方支援が主で、各機関との交渉は社長自らが行うのが常。

しかし水野さんは、アドバイスだけの後方支援ではなく、

「必要であれば、一緒に銀行に出向き頭を下げ、保証協会に行って交渉もする」

会社会議に参加したり、社長に厳しいことを伝えることもあるという。経営者と共に「会社再生」というゴールに向けて同じ土俵で戦うのだ。

クライアントは、数名の社員を抱える零細企業や、経営組織として基盤が整ってきた小規模企業、5億円規模の中小企業、社員を数十人抱える10億円規模の中堅企業などさまざま。

業種業態問わず、400社以上の相談実績をもつ。



家業を再生させた経験から。

広島に生まれ、幼稚園から高校までラグビーをやっていたという水野さん。大学は、他の推薦を全て断ってまで、ラグビーでの進学一本に絞ったが失敗。親戚が仕事で縁のあった、中国の大学に進んだ。

卒業後、2003年に広島に戻り、語学を活かして不動産・貿易関連の会社に就職。しかし2008年「サブプライム住宅ローン」危機で事業は悪化し、社長も行方知れずに。残された経理の社員とパートさんと自分だけで、後始末をしたその時に、心から思ったという。

「なんで?!なんで銀行にお金が返せないことで、社長自身だけでなく家族までバラバラになって、ここまで追い詰められなきゃいけないんだ?!」

社長、そしてその家族を救いたい。

30歳の時だった。

同時期、実家の事業も倒産寸前の危機に瀕し、経理を手伝うも、自分には事業再生のための知識もノウハウも無い。

財務コンサルタントに弟子入りし、全国各地、様々な企業の再生に立ち会った。税理士の元にも通い込んで、税法の知識も学んだ。Googleやアドワーズ等の活用など、必要と思われることは何でも吸収した。

結果、実家は会社再生を果たし、現在も続く。

「どんなに苦しくても、社長が諦めなければ、やり直しはきく!」

今、自信をもってそう言えるのは、

あの時の、実家を立て直した壮絶な経験があるからこそ。



「社員や家族のため」そんな社長を救いたい。

あれから10年。

「今、仕事が楽しくて仕方ない」

という水野さん。

危機に瀕する経営者と対面し続ける仕事は、精神面の負担も大きく、続かない人が少なくない。だから事業再生コンサルタントは全国的にも少ないと言われる中、

「営業とか職人とか、何か一つのことを続けるのは向いていないが、この仕事はクライアントによって課題や解決方法が千差万別。だから飽きないし、これが自分の天職」

と、水野さん。

難しい仕事を、明るくそう言い切る自信はきっと、

多様な経験に裏付けられたものと想像する。

コンサル料は資金繰りの状況に合わせてそれぞれ違う。

あくまで支払可能な範囲内で対応する。金額の多寡は関係ない。

独立したばかりの時に自作したというWebサイトは、現在はプロの手に委ねているが、サイトからの相談や仕事の依頼は絶えない。

クライアントは、広島、東京、仙台等、全国に至るが、時に、

依頼を断るケースがあるという。

ただ自分の利益だけを守りたい、という社長には応えないのが、水野さんの信条だ。


こだわるのは「家族や従業員」

仕事をする以上は、「自分だけ」ではなく周囲への責任があるはずで、

事業が立ち行かなくなった時に、

「社員や家族のために、なんとかしたいという責任感」

そして

「それを意識し、感謝して仕事をする姿勢」

がなければ・・・と、水野さん。

事業再生に専門家の知識やノウハウが必要なのは当然だが、その根底にある、社長の在り方にまでは思いが及ばなかった。

両輪が必要なのだということを、取材を通して学んだ。



インタビュアー : (株)ソアラサービス 代表取締役社長 牛来 千鶴

掲載日:2019年8月22日


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